キッチンの話をする前に現在住んでいる家の台所の話をしようか

 「台所」です、台所。まさに昭和の台所。故・夫祖母(母方)の家に引っ越してきた当初は、その古さと物の多さに圧倒され心が折れて自らも暗黒面に堕ちたわけですが、どうにかこうにか片付けたり散らかしたり片付けたりDIYという名の下で破壊と再生を繰り返して現在の台所になったのです。なんだこの説明。

 

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 写真撮るのが面倒臭いので、ひたすら昔のものの使い回し。でも、今も物の配置はほとんど変わっていません。基本的に物が外に出ています。この方が使いやすいというのもあるんですが、流し台の収納力がゼロという致命的な問題のお陰なんですよ。入れたくても入れられない。

 それは何故かというと、流し台の底板が抜けているからです。

 

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 これね、排水パイプと排水管の接続がいい加減で(ただ突っ込んであっただけ)、お湯を流すと蒸気が上がってきて流し台の裏側に充満してたんでしょうね。そしていつしか腐ったと。私が気づいた時には既に底板がブカブカしてて、最終的にはこの図のように穴が。だからね、カビ臭いの。流し台が全体的にカビ臭い。最初から何かこの流し台の中が臭いなとは思っていたけど、まさかこんな理由とは。包丁を入れれば数日(下手すりゃ一晩)で錆付き、木ベラを入れればカビが生える。何を入れろと言うんですかこの状態で。

 それでようやくリフォームをするという話にこぎつけたのだけど、依頼した業者が多忙らしくて全然連絡が無いまま1年経ったりとか、とにかく話が進まない。電話しても全然捕まらず、折り返しの電話も無かったり。たまに捕まることもあったけど、忙しくて……と謝られるばかり。こういう話って業界問わずよくあることなんでしょうか。万が一億が一この記事が本人の目に留まったら慌ててリフォームされちゃったりするんでしょうか。まぁ無いですけどね。もう数ヶ月で退去するし。

 正直なところ、こういうことがあるからあまり伝手には頼りたくないと思ったりもするんですよね。融通が利くというメリットはもちろんありますよ、でも逆に「なあなあになる」というデメリットもあるんです。ホント、それ痛感したっけな。怒るに怒れないのよ。当時の話を読み返すとかなり悲しくなりますね。載せないけど。

  

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 そしてこれが現在の配置を示した図です。過去に作ったものなので比率とか適当なんですが、大体こういう感じ。システムキッチンじゃないので、流し台とコンロ台に分かれてます。コンロは2口IH。流し台はシンク部分が妙に広くてワークスペースが狭いです。普通はコンロとシンクの間にワークスペースがあるはずなんだけど、床の排水管の位置のせいでこうなったんだと思います。

 

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 ワークスペースが150mmは無理です。難易度が高すぎる。小さいまな板しか使えないし、物が置けないので後ろのテーブルワゴンも使っています。じゃあテーブルワゴンで作業すればいいじゃないと思うかもしれませんが、ただでさえキッチンの高さが低くて腰に負担が掛かるのにテーブルワゴンは更に低いので、腰を痛める前に非常に作業しづらいのです。

 そして左側は水切りカゴを置き、余ったスペースに炊飯器を置いています。おかしいけど、他に適当な置き場が無い。流し台の左隣はデッドスペースになってしまうので、スノコを適当に加工して物が置けるようにしたものの、正直使いづらいです。デッドスペースは所詮デッドスペースでしかないというのがよく分かりました。

 そのデッドスペースには当初、食器棚が寄せられていたんですよ。そりゃ使いづらかったですよ。あまりに酷いので、実家で使わなくなったカップボードを貰ってきました。それが画像2枚目の下のそれなんですが、新居でも使う予定。でも劣悪な環境の中で5年以上使ってるのでカビとか大丈夫かなという心配が……カビなんてどこにでもいるもんだけど、わざわざ新居に率先して持ち込みたくないよなぁ。まぁ新居に持ち込む前に、分解可能なところまで分解してクリーニングするしかないかな。

  ……という感じなんですが。この台所の不満を挙げるとなると 

  • シンク前の窓が大きくて断熱性ゼロ
  • 壁も断熱材入ってない
  • それどころか流し台下の床と壁の間に隙間があって外が見えた
  • 夏は倒れるほど暑くて冬は凍えるほど寒い
  • ガラス引き戸と勝手口のおかげで壁面が少ない
  • 通り道が狭い
  • オーブンレンジ使いづらい
  • 流し台に物が入れられない
  • 流し台が低くて使いづらい
  • 換気扇が横にあるので、前面の窓の油汚れが酷い
  • コンロとテーブルワゴンの間に棚を置いてるけど、邪魔

その他色々、というか全部です。この台所で満足している所なんて一つもありません。おかげで料理嫌いをこじらせて、隙あらば「ご飯作りたくない」と言うようになりました。作りたくなくても作らなきゃいけないから作るけど、台所に立っていると嫌なことばかり思い出して気が滅入ります。だから新しいキッチンに対してはあれこれ考えてしまうんですよね。目を輝かせて希望を詰め込むというよりは、澱んだ眼差しで今までの辛酸を打ち消してやろうという怨念めいたものというか。いやだからどういう表現なんだよ。とにかく現在の台所が「不満」の一言で言い表せないくらい不便で使いづらいということを伝えたかったのです。そしてそれを反面教師にして新しいキッチンをどうすべきか考えていたら、他の部分の数倍も時間が掛かり面倒臭い人になっていたと。

 というわけで次回は最終的にキッチンがどうなったのかをお伝えしようと思います。割と普通に。

 

 ※2021年4月 加筆修正