君はこの間取りで納得出来るか(P子編)

 というわけで、げっそりとしながらA社にて打ち合わせ。うん、まぁ、結構多いそうですね。外野である親族が「金は出さないが口は出す」ケース。自分の実家だし実親(夫祖母)がいる以上、一言言わずにいられないんだとか何とか。迷惑です(きっぱり)。唯一、為になったと思ったのは「小姑一人は鬼千匹に向かう」なんて諺を初めて知ったことですかね。なんか「1匹見たら100匹」のアレに似た響きですが、小姑は鬼千匹に匹敵するのか……つまり2人なら鬼2千匹……あなおそろしや。

 A社ではかなり同情されつつも、「あんまり気にしないでいきましょう」と言われました。が、既に手遅れです。滅茶苦茶気にして、気に病んでます。主に私が。あと夫母も違う意味で気に病んでます。被害妄想が増幅しちゃってるし……。

 仏間は言われんでも作るつもりだからほっときます。夫弟の部屋も「今住んでいる人間の部屋を作らないのはどうかと思う」ので無視して作ります。残りの口出しは「玄関や水回りは一つにしろ」ということでしたね。それに対してA社曰く「いずれ2人(私と夫)になると言ったって長いですし、せっかく家を建てても我慢して暮らすというのは良くない」というわけで、どうしても無理な部分である水回りはミニキッチンを付けるという方向で分けてはどうかという意見が出ました。

 そして浴室も、正直に言えば一緒はとてもつらいです。今まで大家族というものを経験したことが無いから5~6人で一つの風呂を使うというのが想像できないというのもありますが、申し訳ないのだけれど衛生観念が異なる者同士なので……そこ我慢すると確実に病んでしまうのが目に見えています。

 なので「せめてシャワー室だけでも……」と言ってみたところ「シャワー室作るくらいなら0.75坪のユニットバスの方がかえって安いですよ」と言われたので、結局浴室も別ということに。というか水回りは別に作った方がいいということで、とりあえず水回り別で間取りを作ってみてもらうことにしました。夫伯母達の口出しをベースに、私達の「どうしてもこれは譲れない」という部分を変えていくと、どんな間取りになるかというサンプルです。別に夫伯母達の口出しをベースにする必要なんかどこにも無いんだけども、まぁとりあえず。

 

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 例によって正確な間取りじゃないんですが。あ、勝手口の位置間違えてた。トイレの中に勝手口があるなんて、とんだビックリハウスだよ! というかドアも忘れているので、これじゃ外からしか出入りできないトイレになっちゃう。って、間違えたのは描き写した私のミスで、間違ってもA社のミスではありません。実際の勝手口は隣のキッチンの左端でした。嗚呼。

 個人的なイメージだと、完全分離じゃないと二世帯住宅という気がしないですね。だからこれを見ても「単に水回りが2つずつある家」という感じしかしません。「料理はP子さんが担当すればいいの!」と言われたと伝えたら、LDKが一つになっちゃったんですねー。そしてP子母側に幅1800ミリのミニキッチンですか。うーん、どうかなぁ。リビングが一緒ってのもつらいなぁ。てっきりダイニングとリビングはそれぞれ別だと思ったんだけど、そこまで共有だと食後に一緒にテレビを見るどころかさっさと2階に退避してしまいそう。そして引きこもりそう。正直、全然寛げないと思います。思うというか、確実に寛げません。

 この間取り、実の親との同居であるなら別にいいかなーと思えるんですよね。だから夫は平気だと思います。だけど「私と夫実家」という形だと、かなり苦痛ですよね。そこに実親も加わるのですから、更に混沌とすると思います。全員が「みんなで家族になろうね!」という姿勢で同居に臨むのであれば色々あっても最終的にはどうにか落ち着く可能性もあるけれど……うーん、無いなぁ。むしろ「混ぜるなキケン」なので、ルームシェアあるいはシェアハウスくらいに考えたほうが暮らしやすいかと思うのだけど、それすら厳しいというのが本音です。

 それと、夫弟と同居するのはいいんですが、やはり隣の部屋というのは落ち着かないかもしれません。自分の親の前ですらラフな格好で過ごせない性格なので、せめてP子母が来ない2階ではラフな格好で過ごしたいと思うんですよね……これではどこにいても誰かの目を気にしながら生活しなければならない気がします。

 あとは、夫祖母の居室の問題。上の図面では一応隣接しているので、将来的には壁を取っ払ってリビングを広くする手段もあるかと思います。だけど、夫伯母達の「いなくなる人間の部屋なんか作るな!」という言葉を間に受ければ、夫祖母の部屋だってそれなりに近い将来には必要の無い部屋になっちゃうんですけどね……ま、自分の親だからそんな指摘されたら烈火の如く怒るでしょうけど。

 まぁそんな屁理屈のような揚げ足取りは置いといて、つまり夫祖母の居室が8畳というのは、ちょっと勿体無いなーなんて思ってしまうのが本音なんですよね。とはいえ介護が必要になってくるとすれば、6畳じゃ狭いでしょうよ。ちなみに現状ではリビング隣接どころかリビング内にベッドがあります。それ考えるとリビング内に6畳程度のスペース取って、そこにベッド置くなら……でもそれはそれで落ち着かないでしょうね。

 そして一番無駄に感じるのが、和室。仏壇のために存在するようなものなんだから、ホント無駄なんですよね。だって夫伯母達は「来客が泊まるために部屋なんか作らなくていい!」って言うんですからね。リビングに寝かせとけって言うんですよ。じゃあ和室いらないじゃないですか。少なくとも6畳なんていらないし、むしろ3畳くらいでもいいと思います。だってただの仏間だもん。リビングに3畳の和室隣接させて、そこに仏壇置けばいいですよ。誰か来たら襖を開いとけばいいんです。

 そうそう、だから和室の位置も気になるんですよね。だってこれだと客人が来て仏壇拝みたいといった時に、玄関ホールからリビング突っ切ってキッチン脇の廊下を通って行くといった感じになるんですよ。あるいは、ばーちゃんの部屋突っ切るか。うーん、もうちょっと玄関からアクセスしやすい位置がいいような気がします。縁側から出入りすれば近いんだけどね。そういう問題じゃないか。

 あと、床の間とかいらないです。絶対にいらない。だって現状でも使ってないんだから。物がごっちゃあぁぁ……と置かれてるんだから。というか、あれは床の間なんだよね? というくらい床の間であることに気づかない空間になっています。もしかしたら床の間じゃないのかもしれません。謎です。

 あ、肝心なことを忘れていました。「猫が夫実家側に行かないようにしたい」のです。いや、夫実家側も猫好きばかりなので一緒に可愛がってもらえればいいんですけど、肝心の猫達があまり人慣れしない性格な上に、人一倍、いや猫三倍ストレスに弱く繊細なので、ちょっとしたことですぐに血尿出しちゃうんですよ。だからできれば猫にストレス掛けないようにしたいんですよね。でもこんなこと言っちゃうと「猫なんかに!」なんて言われそうなので、ここだけの話ですが。

 それ以外にも誤飲を防止したいという点もあるんですよね。ビニール類を見るとすぐに齧るから、我が家ではビニール類やヘアゴム類は絶対に放置しないという掟があります。あと観葉植物ももれなく倒すか齧るかするので、置けません。

 とりあえずザッと感想を述べるとこんな感じですかね。結論としては

 

無理。

 

ですよねー。完全分離の二世帯住宅じゃないと無理なのだから、この間取りでは無理ですよ。そりゃそうですよ。ここで暮らしている自分が想像できないどころか、苦悩に苦悩を重ねてドロドロのヘドロみたいになった自分しか想像できません。そもそも夫母が「軋轢は沢山あるだろうけど、P子ちゃんとなら上手くやっていけると思う、大丈夫だと思う」と言う時点で私は生きていく自信がありません。そんな幾多の軋轢を乗り越えられるほど、私の精神は屈強じゃありませんよ。最初から軋轢ありきで考えている人と一つの家で暮らせる自信なんか無いですよ。そういうのは片方だけが思っていてもダメなんだよ。

 

※2021年3月 加筆修正