各世帯それぞれの思惑

 現実では現在進行形で話が進んでいるのにブログでは過去から話をしていくというのは結構大変だというのが、今分かりました。リアルタイムの話がしたいよねー。今考えていることをまとめたいよねー。

 というわけで過去の話をさっさと終わらせます。今回は3世帯同居を計画するに至った理由を各世帯それぞれの思惑を通して見てみようかと。

 
 1.親世帯(夫サイド)

 「長男だから同居!」

 以上でございます。

  というのも乱暴すぎるので、もうちょっと掘り下げて。夫母は嫁姑の確執で散々嫌な目に遭ってきたので「お嫁さん来ても同居しない!」というスタンスだったらしいです。夫祖母も内心は分からないけど「同居しろ」ということは一言も言わず。

 だけど夫祖母からヒシヒシと伝わってくる「長男頼りにしてる」オーラ。もはや依存や執着に近い。親戚は「いつ戻ってくるんだ」とか結構ウルサイ。夫母も夫も根本的には「長男だから跡継がなきゃいけない」という考えが残っている。草取りしても根っこを取らないとまた生えてくるのと似たようなもの。人間の価値観なんてそんな簡単には変わらないのだよ。

 あとは築40年以上であちこち老朽化、震災で地割れが走ったり歪みが生じたりした家をいい加減どうにかしなければというのも悩みの種。本当なら震災の時点で建て替えるべきだったのにそうしなかったのは「長男が戻ってくるなら建て替える」という考えがあったからなのかもしれない。知らんけど。

 

2.親世帯(P子サイド)

 「老後が不安!」

 以上で(以下略)

 もう今年で74歳になるので老後が不安というか今まさに不安なのです、といった感じ。

 私には8歳離れた兄がいるけど、母曰く「あいつとは性格が合わない」の一言で半ば絶縁状態。借金大王とか天然詐欺師とか様々な難点を見なかったことにしても、性格が合わないんじゃしょうがないよね。でも私も合わないんだがな。兄は兄で後ろ暗いのか後ろめたいのか*1連絡してこない。「便りが無いのは元気な証拠」というのは兄のためにある言葉なんじゃないかというくらい音信不通。もはや失踪レベル。というか実際10年以上失踪していたこともあるけどね。母は『男はつらいよ』が好きで今でもテレビで放送されると視聴しているけど、私はイラッとするようになりつつあります。子供の頃は分からなかったけど、今見るとね……フィクションでも笑えないのよアレ。というかこっちはノンフィクションなのよ。誰か『妹はつらいよ』作ってくれ。*2

  そして父も亡くなって一人暮らしするようになってからは「一緒に住めばいいのに」とか言うようになりました。「さっさと家を売ってこんな所出ていきたい」とも言います。ええと、近所にアレな世帯がいくつかおりまして、私道の路駐トラブルや騒音などで色々頭抱えてたんですよ。それは私も嫌だと思っていて、もう実家に寄り付きたくないレベルの酷さ。狭い私道に面している土地なんか買うもんじゃない。これ教訓。ホントに教訓。何度も言いたくなるくらい、教訓。

 

3.子世帯(私ら夫婦)

 「なんか色々と面倒になったから」

 これ一番の暴論だなぁ、ヤケクソにもほどがある。でも上記親世帯の要望やら何やらを考えてたら、もう「みんなで住めばいいんじゃない? もう知らん」という考えに至っちゃったという、ね。

 だって親が心配というのは互いにあるし、同居はしたくないけどもう少し近くに住みたいかもしれないという気持ちも多少あるし、とはいえ猫が2匹いるので賃貸は難しいし、田舎の一軒家なら借りれなくもないだろうけど、今現在田舎の一軒家に住んでて色々苦労してるから「もう断熱材の入ってない家は嫌だぁぁぁぁ!」とか叫びたくないし、じゃあ家建てればってなるし、そうすると夫実家に土地があるどころか「じゃあ建て替えようよ」って言われるし。だああああ! めんどくさー!! と全て放り投げて降伏したというわけです。

 

 三者三様、こんな感じ。

 家を建てることになった発端は数ヶ月前、夫母と夫が「帰ってくる気あるの?」「うん」と会話していたところから始まりました。てっきり「週末に実家に来る気はあるか」という話だと思ってスルーしていたら「じゃあ建て替えないとね」と夫母が言い出した時点でやっと同居の話だって気付いてあばばばばば。そりゃもう慌てふためくわけですよ。

 改めて聞いてみると、夫伯母に私達がいつまでも同居しないのでそう訊かれたらしい。いやいやいやいや。でもでもでもでも。つーかなんで夫伯母に言われなきゃならんのだ。意味分からんわ。

 とりあえず、こっちも一緒に住めばいいのにとか言われてて面倒なんですよね……という意味合いで、つまり否定のつもりで話を進めようと自分の実家の話を持ち出したら、「じゃあ一緒に住めばいいよ! 敷地広いから!」と話がゴロゴロゴロゴロと急速に転がり出したというわけですよ。夫母の予測不能なフルスイングで私は呆然。田舎暮らしが好きだと言うP子母は大喜び。夫は元々いつかは実家に戻らなきゃいけないと思っていたらしく、私だけが頭を抱えたという形になりました。ああああ。ぬああああ。

 ま、まぁ転がっていったとはいえ流されたわけではないし、面倒になったからとはいえ考えることを放棄したわけでもないです。結局は自分達で考えて決めたことではあるんですよね。同居は無理なんだけど、自分の性格上無理なんだけど、年老いた親の面倒見たくないというまでは捻くれてない。そういうこと。と、全力で強がってみたりしてなぁ……苦労するぞ、それ。

 

※2021年2月 加筆修正 

*1:「後ろ暗い」と「後ろめたい」が両立するのが兄のすごいところ(褒めてない)

*2:これ書いてて思い出したけど、この兄とは別に異母兄もいるんだよ。一度会っただけであとは分からないけど。