地震

 こういう時、中途半端な言葉を掛けるくらいなら何も書かない方がマシなのかもしれない。

  阿蘇大橋の崩落の写真を見ると思い出す。あの折れ曲がってしまった祭畤(まつるべ)大橋を。栗駒の山体崩壊を。更に遡れば2003年の宮城県北部地震。あの時も1日の間に何度も震度6クラスの地震に襲われた。最初に起きた地震が本震かと思っていたら、後から起きた地震の方が本震となった。その数ヶ月前にも宮城県沖を震源とする大きな地震が起きていた。2008年には前述の山体崩壊が起きた宮城・岩手内陸地震が発生。そして約37年周期と言われていた宮城県沖地震は5年前に起きた東日本大震災の発生により、次にいつ発生するかは不明になった。というより、東日本大震災の最大余震はまだ起きていないという話もある。4月7日に発生したあの地震ですら最大余震ではないとも言われている。近年の地震は何となく宮城県北部ものが目立つが、仙台にも長町―利府断層がある。想定されている規模M7.0~7.5、直下型地震、都市部。発生しないことを祈りたくもなるが、自然相手に祈りは通じない。

 日本に住んでいる以上は地震からは逃れられないと常々思っているものの、こうも地震が多いと、今この状況で家を建てるのか……と不安を感じたりもします。だけどこのまま夫実家を放置していれば、次に震度6クラスの地震が起きてしまえばかなりの確率で倒壊する危険があるのだから、建て替えないといけないのです。震災の時、私は怪我一つしなかったけども、それは数秒の差で怪我をしなかっただけで、少し行動が遅れていたら大怪我をしていたかもしれません。適切な行動ができたというよりは結果的に怪我をしなかっただけ。新しく建てる家は少しでも危険要素を減らしたい、そう思います。

 やっぱり色々思い出したり考えてしまうことはあるけれど、今自分がやるべきことを忘れてはダメ。よし、頑張る。

 

 ※2021年4月 加筆修正